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企業、模倣品判別の「目」を磨く

企業、模倣品判別の「目」を磨く
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企業が偽ブランド品など模倣品対策を相次ぎ強化している。ピジョンはQRコードで正規品かどうかを判別できる仕組みを導入し、パナソニックホールディングス(HD)は動画サイトの監視を始めた。新型コロナウイルス下で拡大した電子商取引(EC)でも流通が増え、ブランドの毀損にもつながる模倣品の対策が急務となっている。

模倣品被害、世界で60兆円規模
模倣品は主に中国などの業者が製造し、日本の税関が輸入を差し止めた知的財産侵害品は2021年に約82万点と20年より39%増えた。模倣品は世界中で流通し、グローバルでの被害額は60兆円超とみられる。日本企業の世界被害額は20年に3兆円を超えたとの推計もある。

育児用品大手のピジョンは中国のECサイトで哺乳瓶の吸い口などの模倣品が出回り、正規品かどうかの問い合わせが月1千件に上っていた。そこで複製が難しい特殊なQRコードを包装に貼り、スマートフォンをかざすと正規品かどうかがわかる対策を取り入れた。現地の消費者は中国の対話アプリ内にピジョンが設けたアカウントにアクセスして判定機能を使うことができる。

判定システムはキヤノンITソリューションズ(東京・港)が提供している。対策を回避する不正を防ぐため、一定条件下でないと判定できず、読み取り回数に上限を設ける機能も用意する。

コメ兵、AIで瞬時に判別
中古ブランド品流通のコメ兵ホールディングスは自社のECサイトや店頭に偽物が紛れ込まないよう、バッグなどの高級ブランドを買い取る段階で人工知能(AI)で判別するシステムを開発した。通常数分かかる鑑定が数秒で終わり、正答率は最高99%。約60の買い取り専門店全店に3月までに導入した。判別できるブランドを数年で3倍の15に増やす計画だ。

最近はSNS(交流サイト)経由で販売して小口配送する模倣品業者が増えるなど手口も巧妙化する。メーカーなどが自ら監視を強める重要性が高まっている。

パナソニックHDは4月にSNSや動画サイトの監視を始めた。電池やドライヤーなど世界で年数十万件に上る模倣品はECサイトで多く売られてきた。最近はSNSなどでの被害が目立ち、機械学習で画像データなどを分析する英オプセックセキュリティの技術で監視範囲を広げる。



ECサイトも対策を強化する。アマゾンジャパン(東京・目黒)は模倣品を自動検知して通報するシステムなどを整えている。商品一点一点にシリアル番号を付与し、配送前に正規品であるかを確認する制度も取り入れた。

個人使用でも規制対象
政府は規制対象外だった個人使用目的の輸入でも権利侵害があれば税関で没収できるよう法改正した。判定技術は対策の両輪だが、発展途上とあって技術だけで全てを排除するのは難しい。実効性を高めるには人の目を組み合わせつつ産業界で連携することが重要だ。

被害が増える半導体では業界団体SEMIジャパンがブロックチェーン(分散型台帳)技術でトレーサビリティー(生産履歴の追跡)を実現する仕組みを業界全体でつくる方針だ。200社以上が加盟する国際知的財産保護フォーラム(IIPPF)はEC事業者やメーカーを交えた情報交換会や勉強会を増やす。

日本では年間1万社以上が被害にあっているとみられるが、中小企業では対策が遅れがちだ。オウルズコンサルティンググループの羽生田慶介代表は「技術をさらに普及させるには標準化で導入コストを下げることが欠かせず、データやノウハウの共有など協調を促す政策が必要だ」と指摘する。

(デジタルマーケティングエディター 大林広樹)
日経より引用。コレは大ごとだ。(高澤良一)

# by 575fudemakase | 2022-06-26 07:45 | ブログ

真空 類語関連語(例句)

真空 類語関連語(例句)



●真空●空虚●無

●真空 
そのことも真空のなかや鳥交る 森澄雄 空艪
冬に入る杉山こぞり真空待つ 松村蒼石 雁
大夕立真空パック口を開く 内田美紗 魚眼石 以降
寝て夢みて真空パック期限つき 鎌倉佐弓
広島や昼真空となる白いシャツ 神山姫余
情の身が真空となる蝉の森 河野多希女 月沙漠
月のまはり真空にして月見草 正木ゆう子「静かな水」
枯山のひよどり翔けて日の真空 羽公
真空にして踏みこむ凍土生きている 藤嶋花俊
真空の真昼の夢や蝉しぐれ 吉原貞子
真空管息せしものは温かし 摂津幸彦
耳鳴りに梅も椿も真空管 穴井太 天籟雑唱
西方を真空にする桜狩 齋藤愼爾
西方を真空にする櫻かな 斎藤愼爾 冬の智慧 以後
谺して宙真空の秋の井戸 河野多希女 こころの鷹
過去というときめき真空パックにする 森須 蘭
鳴きかはす谷と真空と寒からす 皆吉爽雨 泉声
●空虚 
冬野の犬回帰してその空虚を嗅ぐ 竹中宏 饕餮
埋立地の冬の空虚へ引張つた動力線の太いたるみだ 橋本夢道 無禮なる妻抄
大きな空虚がありあをぎりの葉のしげり 中塚一碧樓
峡の空虚々々々虚々と遠夜鷹 根岸善雄
星までのはるかな空虚松の芯 和田悟朗
春昼といふ大いなる空虚の中 風生
空虚なる食後ストーブに靴触れゐし 榎本冬一郎
空虚な顔して蜻蛉のリズムでうごく 日下部直起
霜柱ギラギラと立つ田舎の空虚 内藤吐天 鳴海抄
風吹て霰空虚にほどばしる 霰 正岡子規
●無 
うづみ火を無下に乞はるゝ隣哉 我則
うららかに有影無影の塔二つ 石原八束 断腸花
かろやかな無があり虚子の答へには 筑紫磐井 花鳥諷詠
たそがれの無縫の海を雁渡し 小檜山繁子
なにもかも無になるための日向ぼこ 本郷和子
はつ空や有の福禄寿無の悪魔 言水
ふるさとへ戻れば無官柿の花 高橋沐石
まぐわいは無季の動作だヒト科の子 流 智明
やや寒の壁に無髯の耶蘇の像 中村草田男
われに伸ぶ施無畏のみ手の御開帳 井沢正江
イヌネコと蔑(なみ)して言ふがイヌネコは一切無所有の生を完うす 奥村晃作
オリオンに対ひ己を無となせり 小澤克己
コック帽無菌の白に鰯雲 六角耕
ツクヽヽボーシ明日無キヤウニ鳴キニケリ 法師蝉 正岡子規
マスク取り無菌の空を仰ぎけり 近藤月子
レントゲン無の論証は凄まじや 澤井益市郎
一億操学者打つ愛の無恥つくろう 宮崎二健
一切無野焼きの跡の風の音 市野沢弘子
一歩はや無をもて応ふ真炎天 勝又寿々子 『春障子』
五日経ぬあすは戸無瀬の鮎汲ん 向井去来
五無斎の嚊を欲る詩雁のころ 宮坂静生 山開
僧の蝋燭のみの無飾や初観音 松波陽光城
元日の人や無弦の琴のをと 大江丸
公園の彫刻「無題」秋深む 山根啓作
冬天の無縫の青を遺さるる 嶋田麻紀
冬日射無字の書をよむ孤りかな 徳永夏川女
冬晴やお陰様にて無位無官 藤田湘子(1926-)
冬薔薇の束抱き無灯のわが家見る 小檜山繁子
凍天や無灯の聖樹残しけり 対馬康子 吾亦紅
初午に無官の狐鳴にけり 一茶 ■文政二年己卯(五十七歳)
別海は無医牛乳を雪に置き 古舘曹人 能登の蛙
利休忌や茶掛かすれし無の一字 近藤一鴻
包丁始とれたての無もありぬべし 攝津幸彦 未刊句集
十六の子供がしらや無木打 銀漢 吉岡禅寺洞
又六が門よりしげき無冬かな 加藤郁乎
咲く花に燈影舞無烏瓜 下村槐太 天涯
嚢裡應無一貫銭はるのかぜ 日夏耿之介 婆羅門俳諧
地・水・火・風とかぞへて竟の空の味死を超えし無の舌は知るべし 高橋睦郎 飲食
地蜂とぶ無名無告の塚いくつ 成田千空 地霊
夏草に沓脱石や余は空無 草田男
夏霧の無縫や吾も樹の一つ 吉田未灰「半弧」
夕顔の実や無眼耳鼻舌身意 五島高資
大氷河無のしづけさに人等立つ 大橋敦子
好者の神の哄笑無果花生る 文挟夫佐恵
実無稲のそゝけ白穂も刈るらむか 石塚友二 光塵
宮城に群れて無腰の鴎とぶ 右城暮石 声と声
寒の鵜の無眼旋回夜学生 原田喬
寿限無寿限無子の名貰ひに日永寺 櫛原希伊子
小鳥来る小児病棟無菌室 須佐薫子
市隠の愚責めぬく無燈雪明り 香西照雄 対話
師の伝記読みをり悲無忌待つてをり 高見敬子
年木樵無灯自転車にて帰る 辻桃子 ねむ 以後
幾多郎の無の一文字涼しかり 宇野慂子
心経に不の字無の字や読みはじむ 秋元不死男
心経に無の字の多き夏書かな 松田トシ子
心経に無の字の多し暑に耐へる 松井ヒナ子
心経に無の字の多し若葉雨 三角節
応無所注而生其心鳥雲に 稲垣きくの 牡 丹
愚かなる「無」の扁額や七五三 中村草田男
愚痴無智のあま酒造る松が岡 蕪村 夏之部 ■ 箱根にて
愛着の袖無のまま米寿の賀 阿波野青畝
文学や梅雨来る机辺無季の薔薇 殿村莵絲子 牡 丹
新墾は大道無門鶯鳴く 成田千空 地霊
施無畏印むくろじ強く地を打てり 高澤良一 ねずみのこまくら
明月や無筆なれども酒は呑む 夏目漱石 明治三十年
春さむき肌無影燈のすぐ下に 柴田白葉女 遠い橋
春の夜や無紋あやしき小提灯 春の夜 正岡子規
春雪の富士の無縫に呆け立つ 加藤知世子 花寂び
更衣無絃の琴を抱えけり 更衣 正岡子規
曼珠沙華枯れて無となるまでの日々 殿村莵絲子
曼珠沙華無菌癩者の旅に濃し 村越化石 山國抄
月やあらぬ無絃の琴を弾ずべく 会津八一
有るよりも無は確かなる蝉の殻 新明紫明
枯芝や無となりしもの潔し 二木富美子
枯蓮に雪のつもりし無慙かな 草城
桐火桶無絃の琴の撫でごころ 蕪村
梨を食ふ白歯さびしや子無妻 森川暁水 黴
梯梧燃ゆ 無告の民の戦時 戦後 伊丹三樹彦 花恋句集二部作 花仙人
母の日の嫁の手料理無洗米 榊原紘子
水打つて石無一塵夕の星 川村紫陽
江戸菖蒲ながめもとより無位無冠 穴井太 原郷樹林
洋の宙鳥を渡せば無に帰る 佐野まもる
浮雲無影微水も澄みて雪解跡 香西照雄 素心
海原や無瑕の秋の刻短かし 阿部みどり女
湯あがりの嬰の無瑕に天瓜粉 相澤乙代
滴りの無に生れては落つるなり 上野泰 春潮
無の一字公案に泣き臘八会 辻 是心
無の空に鷹現れて渡りけり 高橋克郎
無の跫音の 沼氷る ひびきよ 富澤赤黄男
無をさぐりをれば落葉のしきりなる 秋光 泉児
無下に見ず南瓜の尻の花どまり 綾部仁喜 寒木
無作無心湛ふ静や椿落つ 松根東洋城
無分別無所得にして爽かに 寒川鼠骨
無動寺の月やこぼれて志賀の浜 浜田酒堂
無始無終冬麗無限無際かな 黒田杏子 花下草上
無始無終北上川に笹子鳴く 平井照敏 天上大風
無始無終山茶花たゞに開落す 寒川鼠骨
無影灯下のガリバー 暗渠を血が急ぎ 木村光雄
無影燈汗の五体を捉へたり 鷲谷七菜子 花寂び
無思想にゐて鴬を仰ぎけり 斎藤玄 雁道
無思想の肉が水着をはみ出せる 長谷川櫂 天球
無想とはかく目をつむりて風の盆 深津司朗
無慾なり雪の上枝の鳥兜 宮坂静生 樹下
無憂華の木蔭はいづこ仏生会 杉田久女
無憂院杉田久女之墓秋暑 川崎展宏 冬
無方一生はなびらの無盡蔵 黒田杏子 花下草上
無方向なる白鷺の寒飛翔 河合凱夫 飛礫
無方無時無距離砂漠の夜が明けて 津田清子(1920-)
無時間の猫抱けば芒また芒 北原志満子
無智で頑固でお喋りで七十九の母の動く目顔 橋本夢道 無礼なる妻
無神の旅あかつき岬をマツチで燃し 金子兜太(1919-)
無禄なり晩春の家よく揺れる 穴井太 原郷樹林
無胃庵と雀隠れに称しけり 穴井太 穴井太句集
無著天親其外の佛秋の風 秋風 正岡子規
無語の声一塊となり貨車となる 三谷昭 獣身
無題の月 ここに こわれた木の椅子がある 富澤赤黄男
爺婆無臭無温首折る千枚田 国 しげ彦
狂へるは世かはた我か雪無眼 目迫秩父
生や死や有や無や蝉が充満す 加藤秋邨 吹越
白扇やこゝに僧あり無惨無愧 尾崎迷堂 孤輪
石上の無(ぜろ)に近づく冬の蠅 宇多喜代子
石炭の太古無となる炎かな 上野泰
碑面ただ無の一字なり唖の蝉 有働亨 汐路
秋日和無縫の湖を展べにけり 西本一都 景色
秋暮まだ無灯の材木店その他 友岡子郷 遠方
秋風や無を希ふ中本殖えて 殿村莵絲子 花寂び 以後
秋風や無禄蓬髪大頭(自嘲) 石原八束 『空の渚』
秋風無門斬人の剣斬馬の太刀 小松崎爽青
稽古して太極無極梅の花 深見けん二 日月
章魚を干す破戒無漸の天炎ゆる 佐野まもる 海郷
童貞聖マリア無原罪の御孕りの祝日と歳時記に 正木ゆう子 静かな水
紫陽花の終の色こそ無慙なれ 相生垣瓜人 明治草抄
経文に多き無の字よ春の雪 中尾杏子
緑蔭に無の樫の顔満つるなり 永田耕衣 悪霊
背泳ぎや無眼の空へ胸あずけ 宇咲冬男
胴伸びるときの無想や秋の猫 橋間石
臥床吾以外は無なり青葉木兎 竹下しづの女句文集 昭和二十三年
芋嵐無位無冠又無束帯 磯貝碧蹄館 握手
花ちるや末代無智の凡夫衆 一茶 ■文政二年己卯(五十七歳)
花の夜を塊り氷る無頭海老 高野ムツオ 蟲の王
花吹雪 兵歴俳歴無位無勲 伊丹三樹彦 花恋句集二部作 花仙人
芹一束雲にまみれて無神の木々 友岡子郷 遠方
芽に折れるジャズ地下に無頭児双頭児 八木三日女 赤い地図
草矢打ち込みすべなし空は無定の紺 川口重美
蔦の葉や無絃の琴に這ひかゝる 蔦 正岡子規
薬降るや長寿の多き無医の島 玉井翠陽「渋柿句集」
虚空より無が動きだし虹となる 成島魚狗
虫の国そこは大道無門かな 関口比良男
蝶とぶや神が奏での無絃琴 東洋城千句
蟷螂の構えは卜伝無手勝流 高澤良一 随笑
蟻くひは無歯のなが舌砥のごとし 稲垣きくの 牡 丹
袖汚すらん田螺の海士の隙を無み 松尾芭蕉
見られゐて無想の肱や籾砧 石塚友二 光塵
走り梅雨無を添へ形見頒ちけり 濱本暁生 『因幡』
遠足に向ひて御掌の施無畏印 山口超心鬼
還暦のこころ無にして四方拝 高橋克郎
闇無の蜑もあそべり花ぐもり 銀漢 吉岡禅寺洞
降り止まぬ無灯の窓の雪青し 阿部みどり女
隙間風座禅はなかなか無になれず 佐藤清香
雉子啼くや写経無の字に墨つげば 吉野義子
震災忌云い聞かす婆無(の)うなりて 高澤良一 燕音
霧湧けば無絃の響永平寺 河野南畦 湖の森
青月夜無柳殖やして恋封じ 河野多希女 こころの鷹
非無様は知らず訪ひけり玉椿 高木晴子 晴居
韮の花「無」とのみ寺の告知板 伊藤通明
風たちて無木の友のちり~に 銀漢 吉岡禅寺洞
食積やかずのこの無の久しかり 石川桂郎 高蘆
高空の無より生れて春の雲 相馬遷子 山河
鴨の脚泥のよごれも無りけり 松瀬青々

あき子忌や無韻の空にいわし雲 馬場移公子
みんみんの森分け無韻界に入る 茂恵一郎
五月灯台無韻青年崖にいて 和知喜八 同齢
冬水輪泉の無韻ききて彳つ 宮坂静生 雹
冴ゆる夜の無韻につもる砂時計 徳田千鶴子
妻の座は無韻冬ばら燃ゆるとも 柴田白葉女 花寂び 以後
屈身のわらび眼下に無韻の村 穴井太 土語
山眠る石仏無韻の鈴を振り 福田蓼汀
晝たけて行く緋や箔や無韻雛の位置 安斎櫻[カイ]子
水芭蕉群れて無韻の楽をなす 福田蓼汀 秋風挽歌
湧き水の無韻に浮ぶ柚子の花 堀越胡流
炎天に眠る峡谷(キャニオン)無韻なり 仙田洋子 雲は王冠
猫車灼けをり日本海無韻 行方克巳
約束も言葉もいらぬ春の野にくちなはは無韻によぢれ合ひつつ 青井史
運ばるるオルガン無韻冬禽らに 友岡子郷 遠方
酔い漂い水光無韻の秋の旅 金子兜太 狡童
障子貼るのべたる紙は無韻の詩 井沢正江 以後
雪渓へかかる無韻の蒼き影 仙田洋子 雲は王冠
青饅や夫婦無韻の箸づかひ 柴田白葉女 『月の笛』
かなかなの一山にあり無一物 石工冬青
げんげ田のどこまで晴れて無一物 増田萌子
つばくらめ無一物とはかく自在 行方克巳
今日帰るべしつばくろは無一物 阿波野青畝
仰向けに冬川流れ無一物 成田千空 地霊
冬鳩よ無一物経し男女ゐて 堀井春一郎
利休忌の一幅は是「無一物」 松岡美代子
北風が浚ひて湖上無一物 杓谷多見夫
吊られたる乾鮭のはら無一物 南 典二
咳の後掌にしかとある無一物 長谷川博和
土筆など摘むや本来無一物 矢島渚男 天衣
夏凪の海茫々と無一物 辻本草坡(群蜂)
天瓜粉しんじつ吾子は無一物 鷹羽狩行「誕生」
寒明の無一物なる海の果 安藤ミヤ子
寒満月無一物のわれ歩ましむ 小橋啓生
平林寺寒ムや本来無一物 川崎展宏 冬
怒りつつ水照りの汝は無一物 夏石番矢 猟常記
新雪の嶽を眩しむ無一物 鈴木正代
明易や仏もわれも無一物 津川五然夢
杉の実や青空はいま無一物 田部谷紫
海市立つ況や本来無一物 向田貴子
海霧ごめや無一物めく寒風山 渡辺恵美子(萬緑)
滝がうがう何纏ひても無一物 渡辺恭子
無一物これ皆常とゆふべ哉 亀世
無一物とは寒晴のやうなもの 内山恵美子
無一物より牛殖やし長き夜や 太田土男 『西那須野』
薫風に声挙げている無一物 新川ヨシ子
蝉の森ゴルフ場こそ無一物 香西照雄 対話
視界ゼロ吹雪く山頂無一物 平田青雲
路傍仏無一物雪遊ばせぬ 村越化石 山國抄
野分より引き離されて無一物 吉田蒼生子
銃声の谺雪山無一物 長嶺千晶
雁を聴く無一物経し男女かな 齋藤愼爾
雪を待つのみ山畑の無一物 津田清子 礼 拝
雪囲ひ解かれてもとの無一物 小林呼渓
風光り無一物なる葡萄の木 茂里正治
鰯雲生涯無一物も良し 小川原嘘帥

 以上

# by 575fudemakase | 2022-06-26 00:49 | ブログ

空気 類語関連語(例句)

空気 類語関連語(例句)

●空気●大気●エア●冷気●熱気●外気●夜気●山気●雪気●霜気●爽気●寒気●雨気

●空気 
ありがたき空気や水や小鳥来る 三橋敏雄
いよようすき空気大事にななかまど 鷲谷七菜子
うぐひすや空気ゆたかに裾濃なる 三橋敏雄
うっすらと空気をふくみ種袋 津川絵理子
おもしおもしと空気をかつぐゲリラたち 穴井太 天籟雑唱
おんなが帰ったあとの空気へ座っていた 中林一洋
お会式の空気一心不乱かな 遠藤睦子
その場てふ空気が大事桃の花 高澤良一 燕音
なんということなき部屋に春の空気 宇多喜代子 象
はまなすに空気小流れつくりけり 高澤良一 燕音
はりつめた冬の空気をひとがたに裁ちてふたりの空間を得よ 荻原裕幸
ひつそりと空気を踏んで寒雀 鷲谷七菜子
ひやひやと空気を噛めば朝の月 内田美紗 誕生日
ひややけき空気に秋日さしゐるも 山口誓子
ひるすぎの空気あやうし薄氷 津沢マサ子
ぼんやりと鴫いて空気重たくて 伊藤淳子
よく滑る空気枕と瓜の花 永末恵子 発色
スノードロップ山湖の空気透明にて 有働亨 汐路
タイヤに空気停電告示の作業場 山本弥生
ネクタイ吊るタンスの中も秋の空気 高橋信之
ヒアシンス空気遠近法黎明期 竹中宏 句集未収録
ヒマラヤ杉の空気吸ふこと歩くこと 浅井一邦
ロシヤから空気辛夷は凛とある 星野一郎
一日一善氷の下の空気出す 小林 貴子
上空に使はぬ空気浮寝鳥 正木ゆう子 静かな水
下萌える空気を映し魔法瓶 前川弘明
乳色の空気の中の月見草 高浜虚子「句日記」
光なき空気の底に愛し合ふ 大西淳二
冷房の空気を昼の蛾横切る 菅裸馬
出代りて店の空気の変りをり 白石峰子
初桜空気つめたくなりにけり 桂信子 花影
古草や空気のごとき君とゐる 田口一男
台風のあとの空気を食べにけり 五島高資
呉竹のなかの空気を量りけり 五島高資
地下鉄の押し来る空気花疲 小川軽舟
地球の空気が少し抜けてる小正月 永井徹寒
壜より壜へ空気を移しつづける遊び 高柳重信
壺を出て蛸は大暑の空気吸ふ 高見道代
夕暮の暑き空気に惜しむべきことわりもなく葛の花の香 板宮清治
夕菅の花の奥まで空気澄む 木暮勉
大綿の空気に乗りて高みゆく 佐々木六戈 百韻反故 吾亦紅
大雨が洗ひし空気赤とんぼ 青葉三角草
寒天晒す実家の空気が薄くなる 高遠朱音
小鳥来る甲斐の空気をまつすぐに 前川弘明
山の村空気ぶらぶら通草ぶらぶら 奥山甲子男
山上の空気に冷えしビール飲む 右城暮石
山梔子の香を籠め濡れてゐる空気 井上花鳥子
山百合や真昼の空気日に光る 中島斌雄
川越えて空気すがしき柿の宙 中戸川朝人 残心
巡礼の鈴に桃畠空気揺れ 沢木欣一 遍歴
布団干し空気のような母で居たい 小林照代
廃屋の春は恋しき空気かな 柿本多映
掃除機で空気吸ひつつ春を待つ 皆吉司
敏雄亡く朱夏の空気が海の上 池田澄子 たましいの話
教室の四角な空気春休み 伊東辰之亟
散っている花は葛なる良い空気 池田澄子 たましいの話
散り際の牡丹と同じ空気吸う 櫻井ゆか
明日は雪雷鳥のゐる空気かな 加藤浩子
春の蝿空気の缶詰売りにくる 堀之内長一
春シヨール何時しか空気ほぐれゐて 片平よし江
春遅々と毛布の中の空気さへ 辻桃子
時計がみなこわれてしまつたわが家のまひるの空気に木犀にほふ 安田章生
晩年や空気で冷える夏の海 永田耕衣(1900-97)
暁の空気泰山木咲けり 星野立子
暖き冬日あり甘き空気あり 高浜虚子
曼珠沙華周りの空気いつも透く 桂信子 草影
朝の空気静かに流れ寒椿 桂信子 黄 瀬
朝の鵙空気震はせもう来たか 高澤良一 ももすずめ
木の股の猫のむこうの空気かな 橋間石
木下闇抜けて空気の軽くなり 植松ふみ
枕のあたりの軽い空気の彩を塗る 村田治男
林間学校空気ばかりを描きたがる 権藤義隆
果しなき空気めでたし山毛欅若葉 矢島渚男 延年
枯れてゆく岸に空気のきれいな流れ 高橋信之
柔らかくみずみずしく解剖台下の空気 上月章
桜前線にさはられてゐる空気かな 内田美紗 魚眼石
楝の木や冬の空気や遊君やさし 阿部完市 鶏論
歯を磨く青い空気がゆれてくる 富澤赤黄男
歳月は空気となりし冬青空 津沢マサ子
水のおも空気のおもて相隔て相*あぎとへりいろくづとわれ 高橋睦郎 飲食
水仙に空気動いてゐる書院 鈴木鷹夫 風の祭
沸騰した空気ぽぽぽぽ折れたまま 猪原丸申
油照逃げ場なきこと空気にも 宮津昭彦「遠樹」
波だちし刹那の空気唐辛子 斎藤玄 雁道
深呼吸するや晩夏の空気入 内田美紗 魚眼石
深山蝶飛ぶは空気の燃ゆるなり 長谷川櫂(1954-)
炉ほとりの空気いと澄む別れかな 原月舟
炎昼の空気をぬすむ一角獣 柿本多映
烏瓜空気減り来し色となる 滝川ふみ子
燈を消せば蚊帳を空気の流れそむ 篠原梵 雨
父の忌の空気で冷える梅の花 齋藤愼爾
爽やかな空気の端を吸ひしのみ 桂信子 「草影」以後
猪が来て空気を食べる春の峠 金子兜太 遊牧集
猫の呼気まじりの空気春の暮 池田澄子
田鋤牛にぶき空気にぶつかりぬ 宮坂静生 春の鹿
病む顔に空気集まる稲の花 松本文子
目高泳げり俳句する人空気吸えよ 豊山千蔭
真うしろや山の空気を昇る月 新谷ひろし
短日の空気弾ませ入りて来し 右城暮石
祇園祭 シュッと注射の空気抜く 松本恭子
秋の暮空気の骨のうごくかな 河原枇杷男 定本烏宙論
秋の蜂樹間でくらう空気投げ 安西篤
秋刀魚しっかり食器の空気も食べられる 加川憲一
秋天航く堅き空気につまづきつ 宮津昭彦
秋晴の空気を写生せよと言ふ 沢木欣一 二上挽歌
空き缶の凍てたる空気蹴られたる 森田智子
空気からとびおりて咲くかきつばた 田邊香代子
空気となつて球追ふ子等よ春の野に 林翔 和紙
空気なき雪のアンデス越えんとす 坊城としあつ
空気にも絶壁がありなめくじり 高野ムツオ「蟲の王」
空気のみ容れたる壺を飾りおく 阿部青鞋
空気まず濡れてきたるや厄日前 能村研三 鷹の木 以後
空気まで持ち去りしごと卒業す 江川由紀子
空気まで色つきさうな緑の日 大谷 栄子
空気より淋しき蝶の咀嚼音 柿木 多映
空気佇ちして生者たり木賊蔭 永田耕衣 自人
空気引きしぼりて独楽の廻り澄む 嶋田一歩
空気澄み切つて焚く火がよぢれ合ふ 右城暮石 声と声
空気甘し土筆のこぼす青胞子 伊藤博子
空気疲れの地球可愛や初嵐 三橋敏雄
空気重しあまりに咲きし桃の上に 細見綾子 花寂び
空蝉に入らむと待てる空気哉 永田耕衣(1900-97)
空蝉の中の空気を大切に 谷口愼也
竹の子の重さや空気冷える町 早瀬恵子
笹鳴や空気緻密に林ある 徳永山冬子
紅梅や筥を出て行く空気の珠 永田耕衣 闌位
綿虫にありし空気の出入口 江川虹村
羽抜鶏抜けて空気が淋しがる 谷口愼也
羽根蒲団空気の如く身に掛くる 安田 晃子
腐りゆく空気のごとしわが畢り 和田悟朗 法隆寺伝承
自転車に空気を入るる石蕗日和 高澤良一 ねずみのこまくら
芍薬や朝の空気を掌につつむ 中西順子
芒野の空気まとめて持ち帰る 長浜 勤
花くわりん空気の透けて来たるかな 松崎鉄之介
花楓空気のような夫婦にて 小林鱒一
花茨遠山消して空気熟れ 宮津昭彦
若水にはじける空気吸ひにけり 新谷ひろし
草刈りの青き空気の中にゐる 山岸玲子
菖蒲園 空気を喰べに来た男 伊丹三樹彦 花恋句集二部作 花仙人
蒸タオル越しの空気の夜の秋 中戸川朝人 残心
蓑虫とわれとの間の空気澄む 大野林火
蕗の薹喰べる空気を汚さずに 細見綾子 黄 炎
薄氷へ歩きはじめの空気かな 攝津幸彦
虚子の日の空気と遊びゐる仔猫 長谷川櫂 古志
蚯蚓鳴く空気うすしと思ふとき 橋本榮治 越在
蛸壺の中とまはりの空気かな 攝津幸彦 鹿々集
蜘蛛の挨拶朝の空気盛り上がる 中北綾子
蜻蛉 空気の闇に生まれくる透明な羽たたせたまま 高橋みずほ
蟇鳴いて沼の空気を重たくす 長谷川綾子
行々子の切った空気が すこし揺れる 伊丹公子 山珊瑚
見えず在る空気素敵や寒スバル 池田澄子 たましいの話
貯炭場に出て療園の空気澄む 右城暮石 上下
走馬燈売るや雨空気にかけて 樋笠文
辛夷こぶし空気うすれるほど咲けよ 渋谷道
酔ひざめの空気に混ざる胞子かな 西口昌伸
酸強き空気をひらく女の窓 金子 晉
野分後太極拳が空気割り 須藤徹
金庫凍つやこもりゐし空気顔へ来る 原田種茅 径
銀行の青い空気を吸うて みんなロボット 津田露色
障子開け墓苑の空気満たしけり 阿部みどり女 月下美人
雛壇のかたづけられし空気かな 菅原鬨也
雪止んで静かに空気緊りゆく 矢島渚男 延年
雲雀鳴く砂丘空気のびつしりと 岸田稚魚 筍流し
露寒や空気の抜けし車椅子 森総彦
露草のきれいな空気歩きだす 伊関葉子
青鬼灯くびのあたりの空気かな 清水 伶
風船の内の空気と外の風 内田美紗 魚眼石
風船の内部の健康な空気 辻 美奈子
風邪寝の掌年新しき空気載る 野澤節子 遠い橋
餅を焼く空気固まりつつありぬ 柿本多映
馬鹿馬鹿と言うと口あき春の空気 池田澄子
鮒鮓やたずねて空気濃き入江 澁谷道
鳶の乗る空気重たき二月尽 正木浩一
鶏頭花空気違へば彩違ふ 高澤良一 寒暑
鶯に蹴られし空気うすみどり 澁谷道
鶯餅空気のやうな粉食うべ 新谷ひろし
麦が穂となりゆく頃の空気かな 成瀬正とし 星月夜
黄水仙遂に空気の生まれけり 橋本輝久
鼻通る空気のうまき昼寝かな 京極杞陽
●大気 
ため息を大気へかへす未草 正木ゆう子 悠
コレラ流行る都の大気秋の如し 碧雲居句集 大谷碧雲居
五個空洞雷後の大気残響す 斎藤空華 空華句集
冬ざくら咲きて大気の透きとほる 小松世史子
夏痩へ榕樹が垂らす大気根 北野民夫
夕立のあとの大気や石拾ふ 渡辺水巴 白日
大気まで古代のものとなる立夏 高橋比呂子
天の原月出づる大気ながれけり 渡邊水巴
小寒の雨に大気のゆるみけり 稲畑汀子
山紅葉顔紅葉大気紅葉かな 平井照敏 天上大風
春耕の大気弾ます土師の裔 館野ハツ子
曖昧な大気にギィーと朴の花 稲田豊子
木の芽起しの夜となる大気琴の楽 河野多希女 両手は湖
椎匂ふ未生以前の大気かな 正木ゆう子
油蝉朝の大気を揺さぶりぬ 川又春桃子
烏瓜ぴりっと肌を刺す大気 高澤良一 ぱらりとせ
熟れ桃や左右の大気の息づかひ 草田男
石楠花や朝の大気は高嶺より 渡邊水巴 富士
紅粉(べに)つけた人は大気や白牡丹 立花北枝
緊張を大気に伝へ初桜 山田弘子 こぶし坂
肩に来る大気の重み春なかば 桑原三郎 晝夜
野寒布の大気まさぐる雲丹の棘 小口たかし
釣り上げし鱸にうごく大気かな 渡辺水巴 白日
門松や日の出の大気富士に凝り 佐野青陽人 天の川
雷夕立関東大気不安定 高澤良一 素抱
霜旦の大気緊めゐる鶏の声 河野南畦 湖の森
風はらみ芽柳大気青くせり 小峰宮子
●エア 
鶏頭燃ゆ孔子の地よりエア・メール 小檜山繁子
●冷気 
かづら橋渡れば秋気否冷気 橋本榮治 逆旅
シャツ通す冷気朝霧湧き止まず 高澤良一 素抱
冷気にも気迷ひのありさざんか垣 高澤良一 素抱
冷気連れ込む雨の額剪つて 殿村莵絲子 花寂び 以後
十六夜や冷気おぼゆる糸瓜影 木歩句集 富田木歩
屠所の花卉冷気にみだれわたり鳥 飯田蛇笏 春蘭
山葵咲き巌息づける冷気かな 橋本鶏二
洞よりの冷気は霊気氷室口 前原よし「群青」
熱帯夜天使のやうな冷気来し 小関桂子
甲冑に深夜の冷気底知れず 加藤知世子
瞠いて滝の冷気に立ち向ふ 池田泰子
磐座の杉降りきたる冷気かな 岩月通子
禊する湧玉池の冷気かな 渡辺志な
空蝉の背中に冷気残りをる 窪田英治
車椅子道の冷気をひろひ行く 木崎ひろみ
金魚玉方尺の冷気くれなゐに 内藤吐天 鳴海抄
長城へ眉研ぐ冷気驢馬眠り 小倉緑村
頬に来る冷気よ櫨の実が黒い 伊藤淳子
駅に佇つ山の冷気のうしろより 桂 信子
●熱気 
しづかな熱気寒行後の僧にほふ 能村登四郎
まなじりに百八燈の熱気かな 四條敦郎
ストーブの熱気に動く栞の尾 田川飛旅子 『使徒の眼』
七日堂熱気沈めの雪つぶて 田崎鶏童
向日葵の熱気夜も充ち人老けさす 西村公鳳
寒稽古小窓に洩るる熱気かな 市東 晶
扇燈籠(おぎどろ)の熱気にゆらぐ立見客 高澤良一 寒暑
換気口熱気の出づる木槿かな 辻桃子
揺れぬ樹を真夜とり囲む熱気かな 桂信子 草影
朝寒の日や湯地獄の熱気踏む 内藤吐天 鳴海抄
泳ぎ子の熱気詰め込めり江の電は 殿村菟絲子 『樹下』
泳ぎ来し人の熱気とすれ違ふ 能村登四郎
火の山の熱気払へり葛嵐 下村ひろし 西陲集
炎天の熱気持ち込む市営バス 高澤良一 寒暑
炎帝の熱気容れざる鏡の間 櫛原希伊子
熱気満つ会場に出す秋扇 稲畑汀子
茄子を焼く熱気厨に籠りたる 高澤良一 素抱
野馬追の熱気にいつか馴れてをり 稲畑汀子
鈴と熱気跳人振りまくラツセラー 瀬野美和子 『毛馬堤』
雪の匂ひと熱気たづさへ北より友 能村登四郎 枯野の沖
青ほほづき山の熱気の袋染めん 阿部みどり女
鶏頭の熱気に老うや酔はやし 伊藤京子
●外気 
かまつかや寝台朽ちし外気小屋 小島千架子
クロッカス外気窺ひつつひらく 西村和子 夏帽子
外気吸へば意識戻りぬ滝の汗 徳武和美 『梅の香をり』
松隆とたつ月明の外気小屋 角川源義 『西行の日』
蚊帳吊って外気の冷えにまどろめり 臼田亞浪 定本亜浪句集
霜の外気舎の群に朝日とベートーベン 古沢太穂 古沢太穂句集
風邪抜けの目鼻外気に心地よし 高澤良一 燕音
●夜気 
おのづから夜気醸しけり黒葡萄 辻美奈子
かぶと虫夜気をふくみて角光らす 村越化石 山國抄
ひたひたと夜気満ちてきし沖膾 澁江ノリ子
リラの花匂ひて夜気の重くなり 野田禎男
伽藍閉ぢて夜気になりゆく若葉かな 渡辺水巴 白日
佞武多その灯の大拳夜気掴む 奈良文夫
元日の夜気しん~と樹海より 佐野青陽人 天の川
初竃一灯の夜気はなれゐし 吉安師竹
卯の花や戸さゝれぬまの夜気に寝ん 渡辺水巴 白日
咳そゝる夜気に窓さす落葉かな 木歩句集 富田木歩
啓蟄の夜気を感ずる小提灯 飯田蛇笏 春蘭
夜気こはきまでに静かや枯木立つ 成瀬正とし 星月夜
夜気のせてすでに枯色まんじゆさげ 伊藤京子
夜気ふかみ仏法僧のこだまかな 藤田雅子
夜気募り疳つのり仏法僧を聴く 長谷川かな女 雨 月
夜気帯びてはくれん百羽発たんとす 高澤良一 随笑
夜気沈んで腰冷えおぼゆ看護かな 飛鳥田[れい]無公 湖におどろく
夜気深く吸へば穀雨の匂ひけり 乾真紀子
夜気重しうすばかげろふさすらふか 藤田湘子 てんてん
夜気重し人等海草のごと静か 坂本三鐸
天の川白し夜気凝る潟の上 臼田亜浪 旅人
御鏡の夜気に曇りし神楽かな 雉子郎句集 石島雉子郎
手に触るる夜気満山の芽ぐみたり 千代田葛彦
新茶くむ対座のひまを夜気ながれ 皆吉爽雨 泉声
早苗饗の夜気ゆるやかに紺を張る 奥村 愛
春星のあたりの夜気の鮮しき 飯田蛇笏 椿花集
暖冬の水めく夜気を帰りけり 鍵和田[ゆう]子 武蔵野
書見器に寒夜気流る彩なして 石川桂郎 含羞
月見草夜気ともなひて少女佇つ 松本青石
服に夜気ぶどうの包やわらかし 古沢太穂 古沢太穂句集
木兎鳴くや窓押せば水の如き夜気 青峰集 島田青峰
本犀のにほひ濃き夜気咽喉とほる 篠原梵 雨
桃むけば夜気なめらかに流れそむ 正江
樹下行けば夜気触るる春逝くらむか 原田種茅 径
毛蚕は食ふ夜気に微熱を漂よはせ 金子千侍
水の辺の夜気ふくよかに踊りけり 伊藤京子
水蜜桃や夜気にじみあふ葉を重ね 渡辺水巴 白日
沈丁の夜気に漂ふ別れかな 伊藤栄子
泡の言葉のみどりご鉄の夜気びつしり 林田紀音夫
湯のうへに夜気の濃くなる葛の花 長谷川櫂 古志
灯のかうかうと夜気深し簾解く 富田木歩
灯を消して海の夜気くる網戸かな 田辺城司
烏瓜咲きゐる夜気に包まるる 山田弘子 こぶし坂
病む妹に夜気忌みて鎖す花あやめ 富田木歩
種まきし上にこまかな夜気が乗る 静塔
立秋の夜気好もしく出かけけり 高濱年尾 年尾句集
縁に出て夜気吸うて見ん虫の秋 木歩句集 富田木歩
羽子板を買ひ来て絹のごとき夜気 中村明子
花篝夜気は流れてをりにけり 清水教子
蕭々と夜気くしけづる枯芒 山田弘子 懐
薪能笛一管が夜気呼べり 佐藤まさ子
蛙聞く微熱の髪膚夜気に触れ 茅舎
貼り替へし障子に凜と夜気のあり 岡田 和子
通るとき夜気といふもの牡丹にも 阿部慧月
連山の夜気の冷せし桃を食ぶ 関森勝夫
邯鄲やすべるごとくに夜気ながれ 上田五千石
露けさの夜気を揺るがす平家琵琶 津野美都江 『ひなげし』
青麦の放てる夜気と覚えけり 高澤良一 ぱらりとせ
高原の夜気鈴蘭の香に澄みて 小島岸郎
鶏頭の襞々へ夜気入りきたる 林 徹
黒潮の夜気迫りくるビールかな 桂信子 草影
●山気 
あけがたの山気すなはち冬の霧 長沼三津夫
うかと穴出でたる蟇の山気かな 小島健 木の実
ぞく~と山気背襲ふうるし掻 蝶衣句稿青垣山 高田蝶衣
てのひらに滲み入る山気一位の実 井沢正江 湖の伝説
むらさきの山気そのまま沢桔梗 渡辺恭子
一の鳥居くぐれば山気登高す 穂坂日出子
反閇にゆらぐ山気や花神楽 白井爽風
夏深く山気歯にしむ小径かな 室生犀星 犀星發句集
夕風の山気かなかなおのづから 大久保橙青
定家かづら山気少しく動きけり 永方裕子
山気やや渓ほとばしるやま桜 長谷川櫂 古志
山気凝りさゆらぎもなき花の夜 稲岡長
山気凝りほたる袋のうなだれし 稲岡長
山気十分吸ひし鶯ききにけり 角光雄
山気吸ふ室生の深き木下闇 稲畑汀子
山気夢を醒せば蟆の座を這へる 乙字俳句集 大須賀乙字
山気当つひろげ通しに鵜の濡れ羽 加藤耕子
山気澄みただよひそめし茸の香 松下信子
山気降り通草に色を紡ぎ足す 加藤耕子
新たなる山気吸ひ入れ謡初 阿部月山子
暁の山気身に沁む夏書かな 佐藤紅緑
梨汁のねばりや山気ただならず 栗生純夫 科野路
椿の朱は 観音の唇 山気満つ 伊丹公子 山珊瑚
水引の紅の一点づつ山気 山田弘子 こぶし坂
汚れなき緑の山気摩耶詣 桑田永子
泥湯温泉山気令法を引き締むる 高澤良一 素抱
湯ざめしてにはかの山気かむりけり 上田五千石
滴りのひとつ一つの山気かな 山口草堂
熊穴に入りたる山気顔洗ふ 加藤彦次郎
白扇を用ひて山気そこなはず 上田五千石 琥珀
神南備のにはかに山気玉霰 斎藤梅子
立ちのぼる春の山気や一位谷 能村登四郎
花芒きらりと山気澄む朝 今井つる女
薄紅葉いま安達太良の山気かな 雨宮きぬよ
蛇笏忌の山気つらぬく鵙の声 小倉英男
走馬燈軒の深きに山気満ち 小林紀代子
達磨忌の山気せまりし結跏趺坐 市堀玉宗
●雪気 
摺鉢の音も師走の雪気かな 智 月
顔擦って川原の雪気野天風呂 高澤良一 寒暑
叡山の雪気柱の朱を剥ぎに 高澤良一 燕音
叡山の雪気太肉締めつけぬ 高澤良一 燕音
●霜気 
鉄火箸霜気深まる松の奥 龍太
山塊の日あたりながら霜気満つ 飯田蛇笏
●爽気 
三番叟の三尺跳ねし爽気かな 佐田栲
峯の火のけむらずもゆる爽気かな 飯田蛇笏 春蘭
棒の手の構えたる間の爽気かな 高橋冬竹
毒蔓の実の瑠璃しるく爽気かな 飯田蛇笏 春蘭
沢蟹の水をはなるる爽気見ゆ 松村蒼石
甘酒に塩のききたる爽気かな 角川照子
百本の筆の穂ならぶ爽気かな 能村研三
翼張つて鳶が舞ひ降る爽気かな 柴田白葉女 花寂び 以後
耳飾りキラリと爽気身ほとりに 柴田白葉女 『冬椿』『遠い橋』『岬の日』
風邪の身を爽気きはだつ谿へ運ぶ 金田咲子 全身 以後
●寒気 
いくつもの山の寒気が村に来る 廣瀬直人
ひとりずつ回転ドアにある寒気 大脇みや
まなじりと遠嶺かかはり合ふ寒気 水谷キミエ
わが恃む寒気日向もその裡に 野澤節子 黄 瀬
をちこちの薄暮寒気に洗はるる 松澤昭
上空に寒気みとせの神の妻 雨宮抱星
乙字の忌孤独地獄といふ寒気 新谷ひろし
元旦や寒気の匂ひ菊の如し 渡邊水巴 富士
分宿の兵ら征く寒気晴れやかなり 渡邊水巴 富士
初雀むさし野の寒気ふりしぼり 渡辺桂子
古屏風の金泥淑気はた寒気 鈴木鷹夫
吾子見送り錐揉み寒気もどりけり 平井さち子 完流
哨戒機がう~と寒気裂けるなり 渡邊水巴 富士
善き名遺さん寒気に膝をいくどもつき 細谷源二
国会の寒気に堪えて髪鬆立 香西照雄 対話
墨工房寒気はなれぬ煤天井 谿昭哉 『航跡』
外出す机辺の寒気そのまゝに 百合山羽公 寒雁
大絵馬のすき間なき文字寒気しむ 松本ミツ子
妻と其の寒気凛々しきピアノの音 中村草田男
寒気とて邪気や妖気の類あり 相生垣瓜人
寒気に楽ペリカン嘴を腋ばさむ 田川飛旅子 花文字
寧楽盆地寒気の蓋の嵌まりけり 矢島渚男 百済野
屋台ひく寒気渚をなす夜へ 大井雅人 龍岡村
岩壁にむかへば寒気柱なす 上田五千石 田園
幕あきて舞台の寒気初芝居 依田由基人
廻るだけ廻る寝首に寒気くる 石井保
投函の意を削がれたるこの寒気 高澤良一 宿好
拓きゆく寒気や一歩ごとに閉づ 野澤節子 黄 瀬
掃き出して仏間すぐさま寒気満つ 桂信子 黄 瀬
昆布小屋に寒気と父と籠りいし 鈴木青光
晩鐘の鳴り出づ寒気ちりぢりに 野澤節子 遠い橋
朝の市馬も寒気にむせて咳く 寺田京子 日の鷹
朝刊を寒気ひろげるごと開く 神長裕子 『苦楽園』
朝日さす芒の寒気息吐くごと 桜井博道 海上
板の間に居座る寒気踏めば鳴る 安田誠一
樹の上の大きな寒気甲斐の空 直人
漆黒の樟は寒気を放ちけり 有働亨 汐路
潔く創よみがえる寒気の中 赤城さかえ句集
燭かへて寒気勝れぬ義士祭 長谷川かな女 雨 月
独房のごとき寒気ぞ金を借り 沢木欣一
独楽廻る小さき寒気まきちらし 松本美紗子
猟師のあと寒気と殺気ともに過ぐ 澄雄
猟男のあと寒気と殺気ともに過ぐ 森澄雄
猪首してぶるんと寒気振り払ふ 高澤良一 燕音
獅子舞や寒気煽つて耳震ふ 渡辺水巴 白日
生れ日や寒気もどりし幹の艶 鍵和田[ゆう]子 武蔵野
畑なかの墓へ声掛け寒気澄む 河野南畦 『硝子の船』
神の藁造る寒気の男たち 鈴木鷹夫 渚通り
節分や寒気の熊と温気の象 秋元不死男
米買う主婦昼の寒気は電球に 大井雅人 龍岡村
肋木の寒気にひかる辺かな 杉野一博
自縄自縛となる寒気にてもの書けば 小川双々子
薄ガラス二重鍵かけ寒気とまぼろしくる 寺田京子 日の鷹
裏白や寒気の畳躙りける 伊丹さち子
轆轤見の寒気の泪独楽化粧ふ 石川桂郎 高蘆
轆轤離れて寒気に締まる陶土の鉢 加藤知世子 花寂び
鏡餅寒気憑きては離れては 龍太
闇に歌ふや寒気と共にいさぎよし 川口重美
青空に寒気多感の雀ども 飯田龍太
飢えるも自由か駅の階段に寒気さけ 古沢太穂 古沢太穂句集
香水より寒気かぐはし籠る身は 野澤節子 黄 炎
馬の喉深く滌がれ白き寒気 平井さち子 完流
馬駆ける寒気ひろげて無垢の原稿紙 寺田京子 日の鷹
鮭の簀の寒気をほどく初日哉 左柳
●雨気 
とびかひに出てたかんなの雨気孕み 岸田稚魚 筍流し
最上川雨気しんしんと花ゆすら 中原露子
箸先に雨気孕みけり鮎の宿 岸田稚魚
蟇容れて一山の雨気ととのひぬ 鳥居美智子
血を吸つて蚊の重さ雨気闇にあり 飯田龍太「麓の人」
雨乞ひの雨気こはがる借り着かな 丈草「炭俵」
雨気こめて宵闇の蒸すほたる川 飯田蛇笏 春蘭
雨気こめて襟裳はるけき昆布拾ひ 飯田龍太「山の影」
雨気すこし残して鬱金ざくらかな 大嶽青児

 
以上


# by 575fudemakase | 2022-06-26 00:46 | ブログ

新素材 類語関連語(例句)

新素材 類語関連語(例句)

●セラミック●ファインポリマー●新素材●超伝導●半導体●光ファイバー●液晶●形状記憶

●セラミック 
セラミックの包丁丑寅を封ず 水野真由美
セラミックほどよく焦がす今朝のパン 東 和歌子
●ファインポリマー
●新素材 
形状記憶シャツ表示ラベルに(新素材) 大井恒行
●超伝導
●半導体 
半導体と謂う少年少女の感情線 森須 蘭
●光ファイバー
●液晶 
液晶の虚実被膜の曼荼羅図 田中信克
ワープロの液晶文字や寅彦忌 鈴木文彦
液晶の黒き文字消え馬車の秋 和田悟朗
●形状記憶 
去年今年形状記憶の服を着て 瀬部康邑
文化の日形状記憶シャツ干せり 高澤良一 宿好
形状記憶シャツ表示ラベルに(新素材) 大井恒行

 
以上


# by 575fudemakase | 2022-06-26 00:41 | ブログ

元素 類語関連語(例句)

元素 類語関連語(例句)

●元素●水素●酸素●窒素●炭素●砒素●塩素●硫黄●燐●沃素●沃度●原子●原子核●電子●陽子●中性子●素粒子●ニュートリノ●ラジウム

●元素 
日脚伸ぶ重い元素と軽い元素 田中裕明
元素記号子の諳んずる夜の秋 高澤良一 ねずみのこまくら
亀鳴くや元素記号を不意に書き 嶋田麻紀
●水素 
みてやれば水素記号のようなり舟の子 阿部完市 軽のやまめ
●酸素 
『月に吠える』が書かれた部屋だ 薄い酸素 伊丹公子
ここに酸素湧く泉ありクリスマス 石田波郷
しんかんと酸素を売れり星祭 杉本雷造
トラックの酸素の瓶に梅雨はげし 横山 房子
五六粒照り合ふ栗や酸素吸ふ 羽田貞雄
仏法僧生きるに一途酸素吸ふ 徳武和美 『梅の香をり』
厳寒の何に化さんと酸素吸ふ 野澤節子
向日葵に囲まれ酸素不足なり 山崎せつ子
咽喉口に酸素つめたし秋海棠 石田波郷
履歴書に遺す帝国酸素かな 攝津幸彦 鹿々集
巌寒の何に化さんと酸素吸ふ(かかることもせよとや) 野澤節子 『駿河蘭』
教科書は酸素不足や冬深し 内山思考
新涼や酸素の薄い街に居て 田原ますみ
林中を酸素ゆたかに春着の子 原子公平
栗飯や酸素を吸はぬ夫うれし 石田あき子 見舞籠
梅雨の朝酸素分子も緑なり 榎本泰子
水見えぬ酸素袋に金魚の荷 中田勘一 『雪礫』
海べの男酸素工場の夜業で銹びる 穴井太 鶏と鳩と夕焼と
湯上がりの酸素の旨し桂郎忌 浜 明史
痒い鉄錆肺で酸素をもやせども 佐藤鬼房
秋の暮食後の酸素夫が吸ふ 石田あき子 見舞籠
秋ははて酸素ぶくぶく水族館 櫂未知子 蒙古斑
綿虫のまはりの酸素世界とは 須藤 徹
造船所寒燈も酸素の火も裸 西東三鬼
酢のものを抓む酸素のこと思ひ 攝津幸彦 未刊句集
酸素うましといふ師がかなし法師蝉 岸田稚魚 筍流し
酸素さはに吸はせて除夜の患者守る 佐藤斗星 『七草の籠』
酸素テントに護られゐるや雪の界 白松達夫 『初松籟』
酸素ボンベころがり松もとれし町 岩崎健一
酸素ボンベころがり路地の冬終る 菖蒲あや 路 地
酸素マスク掛けチチカカの船遊び 品川鈴子
酸素吸ひ泣けば冬月歪むかな 徳武和美 『梅の香をり』
酸素吸ふ夫の荒息三ケ日 大川幸子 『小春日和』
酸素吸ふ夫まざまざと稲光 石田あき子 見舞籠
酸素吸ふ師を見てをりぬ楢若葉 岸田稚魚 筍流し
酸素吸ふ鉄の肺めき冴返る 徳武和美 『梅の香をり』
酸素吸入額を去らぬ春の蝿 成川仙火
酸素足ればわが掌も赤し梅擬 石田波郷
金魚売魔法の酸素吹き入るる 小林春水
雪あかり酸素外れてゐたりけり 石田あき子 見舞籠
青梅の香りどこより酸素吸ふ 徳武和美 『梅の香をり』
●窒素
●炭素
●砒素 
散乱のスミレタンポポ砒素が欲し 鳴戸奈菜
新妻の砒素の楽しみ雪月花 筑紫磐井 花鳥諷詠
朝日あびる中学校の砒素の瓶 穴井太 天籟雑唱
●塩素 
発光せよなきがらの残留塩素 江里昭彦
●硫黄 
おぼろ夜の傷もおぼろに硫黄の湯 鍵和田[ゆう]子 浮標
冬沼に硫黄を掬ひ唄ふなし 佐藤鬼房
初秋とおもふ四五歩に硫黄の香 神尾久美子
卯木咲き硫黄こぼるゝ谷の道 秋元不死男
地の果ての硫黄地獄の猫じやらし 仙田洋子 橋のあなたに
夏霧の明るきところ硫黄噴く 新谷氷照
夕凪の硫黄漂ふ雲仙岳 岡部幸子
大瑠璃や渓に鉄泉硫黄泉 鈴木麻璃子
懸巣鳴き硫黄の染みし磧石 大橋敦子 匂 玉
断崖の硫黄剥落して燕 古舘曹人 能登の蛙
有馬路に硫黄の匂ひ濃紫陽花 竪 ヤエ子
末黒野の一つの山は硫黄噴く 友成ゆりこ
歳月や地獄も霞む硫黄島 川崎展宏 冬
死屍の蛆食ひ硫黄島「玉砕」す 矢島渚男 百済野
残雪に隅々見せて硫黄小屋 河野南畦 湖の森
殺生河原硫黄育ちの蝿勁し 矢島久栄
硫黄の湯噴くやむせびて田掻牛 水原秋櫻子
硫黄の香噴き出す岩より夏スキー 有賀玲子
硫黄の香虎杖黄葉したりけり 高澤良一 随笑
硫黄の香霧ごめに村の屋根ひとつ 田中水桜
硫黄咲く湖秋に没し居り 横光利一
硫黄噴く山正面に夏館 米沢和子
硫黄噴く斑雪の谷をよぢ帰る 『定本石橋秀野句文集』
硫黄噴く湯屋へ飛び立つ岩燕 飯田久子
硫黄噴く谷をはれゆく霧黄なり 片岡 青苑
硫黄回路に 蝶とぶ 細い風の呼吸 伊丹公子 時間紀行
硫黄山にして中腹に滝を懸け 北野民夫
硫黄山流砂の果ての附子の花 太田登茂子
硫黄島おどろに夏のかなぐもり 辺見京子
硫黄泉高窓の秋にはかなり 手塚美佐 昔の香
硫黄煙高西風に伏し萩咲けり 宮武寒々 朱卓
秋遍路硫黄島から来たと言ふ 吉田汀史
秋風やレールまぶしき硫黄山 佐野青陽人 天の川
穂芒も硫黄噴く嶺も海霧浸す 文挟夫佐恵 黄 瀬
笹原に硫黄匂へり夏鴬 横山白虹
蝦夷春蝉鳴き湖に硫黄の香 大橋敦子 匂 玉
谷ゆけば硫黄こぼるる花卯木 秋元不死男
雪女郎の夏やすらぎの硫黄小屋 河野南畦 湖の森
雪渓の傷見ゆ呪文の硫黄噴き 河野南畦 湖の森
霜ぐもるベルツ像まで硫黄の香 中戸川朝人 尋声
霧に擦るマッチのばうと硫黄の香 高澤良一 随笑
露天湯の湯口の硫黄霧呼べり 高澤良一 素抱
風向きに硫黄の匂ふ花野かな 野村喜舟
飯蛸や硫黄の薫る山の宿 斎藤志津子
馬車の荷の硫黄かゞやき蝶生る 堀口星眠 火山灰の道
鴬や硫黄まみれの送湯管 池田秀水
麦の粉や附木の硫黄美しき 野村喜舟 小石川
黄葉どき髪膚完爾と硫黄泉 高澤良一 素抱
黒潮か血しほ岸を打つ硫黄島 中勘助
●燐 
凍蝶の内に彼の世の火の燐(かけら) 久富風子
夏衣や裏の畑に燐が燃え 桑原三郎 晝夜 以後
肋辺に燐もゆるごとこがらしす 齋藤玄 『狩眼』
草萌や燐火ももてるみどりの火 福永耕二
●沃素
●沃度 
スケート場沃度丁幾の壜がある 山口誓子 凍港
●原子 
原子めく*かりんでいたい いたいんです 松本恭子
原子爆弾一発いくら大根干す 工藤克巳
原子雲灼け地軸なき被爆絵図 玉城一香
夕凪ぎて原子禍の町音絶えし 石原八束「秋風琴」
子よクレパスよ原子雲などぬりつぶせ 永井幽太郎
蕗の雨原子爆弾(リトルボーイ)が来る予感 高野ムツオ 雲雀の血
過労死や原子記号になっちゃった 金城けい
●原子核
●電子 
建国日食卓にある電子辞書 本島むつみ
徘と引き買初とせり電子辞書 小檜山繁子
探梅のナップザックに電子辞書 川崎展宏
早春の便りに開く電子地図 大曽根育代
春眠の枕にならぬ電子辞書 藤井 豊
木の実落つ電子オルガン協和音 白地恭子
水洟や目にちかちかと電子辞書 服部はるを
氷柱から雫ぽたりと電子辞書 加藤憲曠
絨毯に眠つてをりし電子辞書 細井みち
読初の卓銀色の電子辞書 高原 節
諭吉忌や電子辞書より鳥の声 高橋のり子
長き夜を飛び交う電子言葉かな 後藤清美
雪雲や電子の光り島を刺す 相原左義長
電子辞書に鳥のこゑ聞くみどりの日 岩橋玲子
青田風電子ブックの朱鷺鳴いて 佐々木栄子
●陽子
●中性子
●素粒子 
素粒子の互いにさびし鮭の氷頭 池田澄子
●ニュートリノ 
霜柱突き抜け宇宙のニュートリノ 井上淑子
ニュートリノ天網を抜け新樹山 高澤良一 素抱
ニュートリノ達してをらむ新樹山 高澤良一 素抱
●ラジウム


 以上


# by 575fudemakase | 2022-06-26 00:39 | ブログ


俳句の四方山話 季語の例句 句集評など


by 575fudemakase

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▽ある季語の例句を調べる▽

《方法1》 残暑 の例句を調べる
先ず、右欄の「カテゴリ」の「秋の季語」をクリックし、表示する。
表示された一番下の 「▽ このカテゴリの記事をすべて表示」をクリック、
全部を表示下さい。(全表示に多少時間がかかります)
次いで、表示された内容につき、「ページ内検索」を行ないます。
(「ページ内検索」は最上部右のいくつかのアイコンの内から虫眼鏡マークを探し出して下さい)
探し出せたら、「残暑」と入力します。「残暑 の俳句」が見つかったら、そこをクリックすれば
例句が表示されます。

尚、スマホ等でこれを行なうには、全ての操作の前に、最上部右のアイコンをクリックし
「pc版サイトを見る」にチェック印を入れ実行下さい。


《方法2》以下はこのサイトから全く離れて、グーグル又は ヤフーの検索サイトから
調べる方法です。
グーグル(Google)又は ヤフー(Yahoo)の検索ボックスに見出し季語を入力し、
その例句を検索することができます。(大方はこれで調べられますが、駄目な場合は上記、《方法1》を採用ください)

例1 残暑 の例句を調べる

検索ボックスに 「残暑の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「残暑 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【残暑】残る暑さ 秋暑し 秋暑 【】=見出し季語

例2 盆唄 の例句を調べる

検索ボックスに 「踊の俳句」 と入力し検索ボタンを押す
いくつかのサイトが表示されますが、「踊 の俳句:575筆まか勢」のサイトを
クリックし表示ください。
[参考] 【踊】踊子 踊浴衣 踊笠 念仏踊 阿波踊 踊唄 盆唄 盆踊 エイサー 【】=見出し季語

以上 当システムを使いこなすには、見出し季語をシッカリ認識している必要があります。

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